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吉田 章吾*; 芳賀 芳範; 藤井 拓斗*; 中井 祐介*; 水戸 毅*; 他8名*
Journal of the Physical Society of Japan, 93(1), p.013702_1 - 013702_5, 2024/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Physics, Multidisciplinary)In Kondo insulators, a small energy gap evolves only at low temperatures. In this study, S-nuclear magnetic resonance measurements under high pressures are performed to clarify the electronic structure of SmS. The spin-lattice relaxation time, consisting of multiple components, was analyzed based on a periodic Anderson model with Bayesian inference, leading to a peculiar small gap state arising from strong hybridization.
助川 篤彦; 村上 陽之; 松永 剛; 櫻井 真治; 武智 学; 吉田 清; 池田 佳隆
Fusion Engineering and Design, 98-99, p.2076 - 2079, 2015/10
被引用回数:2 パーセンタイル:17.52(Nuclear Science & Technology)JT-60SA計画は、ITER計画の幅広いアプローチ計画の日欧協力で進められている。JT-60SA容器内コイルは日本で設計・製作を行う。容器内コイル用の樹脂絶縁材には、真空容器のベーキング温度条件(200C, 40000時間)に沿った耐熱性能が要求される。今回、容器内コイル設計に向け、耐熱耐久性の調査を実施し、220C環境で、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂を母材とする7種類の候補樹脂絶縁材の寿命評価を実施した。高温環境下における化学反応速度はアレニウス法で評価する。耐熱耐久試験では、180C, 200C, 220Cの恒温槽で一定期間保持し、その後、絶縁材の重量減少を測定する。樹脂絶縁材の重量減少率の結果を入力にワイブル解析を実施し、その後、アレニウスプロットにより候補樹脂絶縁材の寿命評価を初めて実施した。この結果、容器内コイルの適用温度は169Cであることが分かった。
中道 勝*; 河村 弘
JAERI-Research 2005-015, 35 Pages, 2005/06
本報告書は、核融合炉ブランケットにおける電気絶縁材としてのAlO皮膜の電気及び機械的特性の中性子照射による影響を調べたものであり、ITERの工学設計活動(EDA)の成果の一部である。ステンレス鋼SUS316L(N)-IG母材上のAlO皮膜の密着力を向上させるため、母材と皮膜間に2種類のアンダーコーティングを施工した。タイプ1試料は80Ni-20Cr合金に厚さ50m、タイプ2試料は410ステンレス鋼(SS410)に厚さ150mアンダーコーティング施工を行った。そして、AlO皮膜を最上コートとして厚さ200及び500m施工した。これらの試料を、JMTRにおいて150C及び250Cで310/m(E1MeV)まで照射した。衝撃エネルギ14kJ/mで30000回まで衝撃を与えた機械的衝撃試験において、両タイプ試料のAlO皮膜は健全、かつ、電気抵抗は150C及び250Cで110以上であり、本皮膜の性能はITER設計条件を越えるものであった。ITER設計値の200MPaを越える300MPaまでの圧縮試験においても、AlO皮膜の剥がれは観察されなかった。以上の結果により、両皮膜とも機械的衝撃及び圧縮に対して十分な抵抗性を有し、ITER設計基準を満足することを明らかにした。
岡根 哲夫; 藤森 伸一; 間宮 一敏; 岡本 淳; 村松 康司; 藤森 淳; 鈴木 博之*; 松本 武彦*; 古林 孝夫*; 磯部 雅朗*; et al.
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 272-276(Suppl.), p.e297 - e298, 2004/05
被引用回数:5 パーセンタイル:29.73(Materials Science, Multidisciplinary)金属-絶縁体転移を示すスピネル・カルコゲナイドCuIrSの温度に依存した電子状態の変化を高分解能軟X線光電子分光により実験的に調べた。試料温度が転移温度以下になると、フェルミ準位近傍でギャップの形成が見られる一方、価電子帯全体の構造も高エネルギー側にシフトしていることが明らかになった。またIr 4内殻準位の光電子スペクトルの形状は転移温度の上と下で非常に顕著な形状変化を示した。このことは金属-絶縁体転移に伴うIr 5電子状態の変化に対応したものと考えられる。
核融合工学部
JAERI-Review 2004-004, 96 Pages, 2004/03
IEA核融合材料研究実施協定付属書II(核融合材料の照射損傷に関する実験)に基づく第13回IEAセラミックス絶縁材の照射効果に関するワークショップは第11回核融合材料国際会議(ICFRM)のサテライト会合として2003年12月9日に京都で開催された。10か国,44名(日本26人,スペイン5人,ベルギー3人,米国3人,ロシア2人,オーストリア,ギリシャ,イタリア,ルーマニア,英国各1人)の参加者があり、本会議の組織委員で議長であるCIEMAT研究所のE.R. Hodgson博士の開催の辞の後、最新の実験結果である、照射誘起微視的構造変化における電場の効果,照射によるケーブルの寄生電流と寄生電圧,光学材料,IFMIF関連課題,基礎的問題について議論した。その結果、照射誘起絶縁劣化の原因として-アルミナとアルミニウムコロイドの生成を確認する等の成果が得られた。
飯田 敏行*; 田中 照也*; 佐藤 文信*; 落合 謙太郎; 西谷 健夫
JAERI-Tech 2002-077, 38 Pages, 2002/09
核融合診断系の設計のために、中性子照射下における電気絶縁材料の過渡的な特性低下の問題が注目されている。本研究では、酸化マグネシウムを絶縁体とした同軸型無機絶縁(MI)ケーブルの14MeV中性子照射下における電気的特性の変化について調べている。14MeV中性子照射実験は日本原子力研究所FNS施設において実施した。MIケーブルの芯線-シース間の漏れ電流の変化を中性子誘起伝導の効果として測定した。中性子誘起電流は芯線-シース間電圧及び中性子フラックスにほぼ比例して増加した。また、中性子フラックスが大きく変化する時に大きな誘起電流が過渡的に発生することや、芯線とシースが同電位である場合にも誘起電流が生ずることを観測した。これらの現象は、ケーブル絶縁層内に電荷蓄積が起こっていることやそれに伴う分極効果が複雑にケーブルの電気伝導特性に影響していることを示唆している。また、放射線誘起伝導の機構を調べるために行った線照射実験及びパルスX線照射実験の結果と若干の考察を述べる。
金成 守康; 阿部 哲也; 古作 泰雄; 丹澤 貞光; 廣木 成治
日本原子力学会誌, 43(12), p.1228 - 1234, 2001/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)プラズマ溶射法によってステンレス鋼基材表面に析出させたアルミナ電気絶縁膜の繰り返し衝撃力に対する電気絶縁破壊耐久特性を実験的に調べた。衝撃試験は、アルミナ膜同士及びアルミナ膜とステンレス鋼基材の2種類の組み合わせについて行い、それぞれの組み合わせに対して、平均衝撃圧力,640,1,130及び2,550MPaを印加した。衝撃試験中に行った耐電圧測定から、アルミナ膜同士の衝突における衝撃耐久性は平均衝撃圧力640MPaで76,000サイクルを示し、平均衝撃圧力の増加とともに減少した。他方、アルミナ膜とステンレス鋼基材の衝突におけるアルミナ膜の衝撃耐久性は、アルミナ膜同士の場合と比較して約2.7倍に改善された。衝撃試験後のSEM観察から、アルミナ膜の厚さは、衝撃サイクル数が増加するにしたがって逆比例関係で減少し、バルク材に見られるような脆性破壊はなかった。
久保園 芳博*; 三村 和江*; 高林 康裕*; 前田 裕宣*; 柏野 節夫*; 江村 修一*; 西畑 保雄; 宇留賀 朋哉*; 田中 庸裕*; 高橋 昌男*
Journal of Synchrotron Radiation, 6(Part3), p.564 - 566, 1999/05
擬一次元系ポリマーであるRbCの約50Kでの金属-絶縁体相転移の起源を明らかにするために、RbC安定相のRb-K吸収端でのXAFSが、14.6から210Kの温度範囲で測定された。XAFSによって決められたRbとCの原子間距離と平均自乗変位は50Kで異常を示さず、その金属-絶縁体相転移はSDW不安定性を起源としていることが示唆される。
伊藤 彰*; 中平 昌隆; 濱田 一弥; 高橋 弘行*; 多田 栄介; 加藤 崇; 西川 明*
JAERI-Tech 99-027, 113 Pages, 1999/03
クライオスタット用熱シールドは超伝導コイルへの熱負荷低減を目的に、クライオスタット内壁及び真空容器外表面に取り付けられる。熱シールドは熱絶縁用低輻射のオイル及び低温のヘリウムガスで冷却される遮蔽板から構成され、フォイルは多層に重ねられて、遮蔽板両面に固定される。フォイル用材質には、表面に銀コーティングを施したSUS304、ポリイミド及びポリエステルを使用する。SUS304は放射線量が10MGy以上の箇所に使用する。また、遮蔽板はその表面温度を100K以下に保つために、低温のヘリウムガスのための冷却配管が配置されている。今回、ITER用のクライオスタット熱シールドの構造設計並びに製作、組み立て手順の検討を行い、詳細構造を明らかにしたので、これを報告する。
山中 三四郎*; 福田 正*; 沢 五郎*; 家田 正之*; 伊藤 政幸; 瀬口 忠男
IEEE Trans. Dielect. Elect. Insul., 2(1), p.54 - 61, 1995/02
被引用回数:12 パーセンタイル:67.69(Engineering, Electrical & Electronic)電線絶縁材料としてのエチレンプロピレンゴム(EPR)の照射劣化について、EPRに添加する充填材の濃度の影響を電気伝導度と超低周波分極の測定から解析した。これらの特性はEPRと充填材の界面に捕捉される電荷の挙動に依存するというモデルで解析できた。
加藤 輝雄
低温工学, 30(11), p.510 - 518, 1995/00
核融合炉用超電導磁石の絶縁材料は熱絶縁と電気絶縁に分けられ、加工性の良い有機材料が有望視される。磁石はプラズマで発生する高速中性子と線の照射を受けるが、絶縁材料の照射劣化は核融合炉システムの致命的な損傷になるため、耐照射性の良好な材料を選択しなければならない。本実験は5Kで原子炉照射後、温度を上げることなく電気的及び機械的試験を行った。照射効果は電気的特性よりも機械的特性に大きく影響することが分かった。実験に用いた材料は28種類であり、プラスチックフィルム、樹脂のみ、繊維強化樹脂(FRP)で分類し、5Kでの原子炉照射効果について総括した。本実験で機械強度が明らかに増加した材料がいくつか見られたが、この現象は極低温照射では考えにくいことである。この発現理由に関して、編集委員会のすすめから、「サロン」欄に仮説を挙げて問題提起として同時投稿した。
Donne, M. D.*; Harries, D. R.*; Kalinin, G.*; Mattas, R.*; 森 清治
Journal of Nuclear Materials, 212-215(1), p.69 - 79, 1994/09
核融合炉ブランケット設計の立場から材料に対する要求と問題点を整理した。オーステナイト鋼は低温脆化と高温スウエリング、マルテンサイト鋼は低温脆化、バナジウム合金は組成の特定と照射特性及び製作性がそれぞれの課題である。各種セラミックス増殖材の最重要課題は照射下(バーンアップ数%以上)での機械的な健全性である。ベリリウムに対する中性子照射による最も重要な特性はスウェリングと残存トリチウムである。温度200-700C、数万appmHe程度までの照射データが必要である。液体金属ブランケットでは材料共存性の問題が重要である。LiPbの場合にはトリチウム透過を低減する障壁材の開発が必要となる。また自己冷却概念ではMHD圧損を低減するための流路の電気絶縁構造及び材料開発が必須である。この絶縁材は照射下、電磁場中での健全性と自己修復性がもとめられる。
山崎 孝則*; 瀬口 忠男
DEI-92-118, p.103 - 110, 1992/00
電線ケーブルの絶縁材料の架橋反応をESRで解析し、反応温度と時間との関係を調べる有効な手段であることを見い出した。PE(ポリエチレン)にジクミルパーオキサイド(DCP)を添加して、180Cに加熱すると化学架橋が起こるが、このとき、反応活性種のラジカルが検出された。160Cから、ESRスペクトルが観察され、DCPの分解ラジカル、PEとの反応によるラジカルが同定され、温度・時間により、それぞれのラジカル濃度が求められた。
福谷 耕司*; 小沢 国夫; 寺沢 倫孝*; 中東 重雄*
JAERI-M 86-127, 76 Pages, 1986/08
核融合炉においては各種絶縁材料が使用されるがその環境は従来の分裂炉に比較して高線量場であり、温度も極低温から高温までの広範囲にわたる。このため絶縁材料の放射線効果に関しては高速中性子の照射効果の視点に立った現象の解明が目標として採える必要が有る。本報告では、絶縁材料の中からセラミックを中心とする無機絶縁材料を採り上げ、それらの放射線効果について文献データの収集を行なった。収集したデータは、物理的特性で分類した。対象とした特性は、寸法安定性(スエリング)、機械的特性、熱的特性、電気的特性等である。各特性毎に更にセラミックスの種類で分類した。図表データは、データシート化した。また、各特性毎に、データの特徴と現状について簡単に纏めた。
加藤 輝雄; 高村 三郎
低温工学, 18(4), p.193 - 199, 1983/00
核融合炉の超電導磁石用絶縁材料の照射効果を知るため、各種有機絶縁材料を原子炉で極低温照射し、曲げ試験と衝撃試験を行った。本実験にはポソイミド樹脂-ガラスクロス積層材(JIL-G1000)、エポキシ樹脂-ガラスクロス積層材(G-10CR、G-11CR)、ガラス繊維およびカーボン繊維の一方向強化エポキシ樹脂などの材料を用いた。その結果、照射量が110radのときの曲げ強さがG-10CRが約70%、G-11CRが約25%減少した。TIL-G1000は照射によって劣化がなく耐照射性が良好である。他のガラス繊維強化エポキシ樹脂の強度は照射によって僅かに増加した。照射による衝撃値の変化は曲げ強さの変化と類似している。
高村 三郎; 加藤 輝雄
Journal of Nuclear Materials, 103-104, p.729 - 734, 1981/00
超電導磁石材料(核融合炉用)は強大な電磁力の作用下でしかも極低温で炉心からの中性子、線の放射線を受ける。ここでは、磁石材料の構造材である超電導体、安定材、絶縁材をLHTLで極低温照射し、昇温することなく機械的、電気的特性を調べた結果を報告する。超電導体はNbSn,NbTiの臨界電流の極低温照射後の変化、Cu,Alの安定材の電気抵抗変化、有機絶縁材料についてはエポキシ樹脂、繊維強化樹脂、スイラー、ポリイミドの引張、圧縮、曲げ強さの極低温照射による変化、電気特性の変化についての結果を述べる。
秋野 詔夫; 椎名 保顕; 根小屋 真一; 滝塚 貴和; 江森 恒一; 佐野川 好母; 岡本 芳三
JAERI-M 9195, 41 Pages, 1980/11
本報告書は、高温燃料試験体を大型高温ヘリウムガスループ(HTGL)に接続するために製作された高温配管の設計・製作・運転・性能等についてまとめたものである。本配管は、HTGLの加熱体から高温燃料試験体までの入口配管と、試験体からHTGLの再生熱交換器までの戻り配管とから成り立っている。戻り配管の試験体側には、混合冷却器が組み込まれている。本配管の方式は、内部断熱の単管である。構造上の特徴は、ガス流路と一体化された金属箔パッケージ型の断熱層を用いた点にある。また、バイパス流れを防止するための区画板も一体化されている。本配管の外径は216mm、流路径は38mm、最高温度は850C、最高圧力は40気圧である。
高村 三郎; 加藤 輝雄
Cryogenics, 20(8), p.441 - 444, 1980/00
被引用回数:16 パーセンタイル:74.75(Thermodynamics)各種有機絶縁材料を極低温で原子炉照射した後、途中昇温することなく、液体ヘリウム温度,液体窒素で機械的強度を調べた結果を報告する。
加藤 輝雄; 高村 三郎
低温工学, 15(3), p.173 - 178, 1980/00
核融合炉に超伝導磁石が利用された場合、磁石に速中性子と線が照射される。この場合、磁石の構成材料である絶縁材料の照射効果が問題となる。そこで今回は、有機絶縁材料であるポリイミド,エポキシ樹脂,繊維強化樹脂(FRP)を約5Kで原子炉照射を行ない、昇温することなく液体ヘリウムで機械的試験を行った。この温度ではすべて脆性破壊を示した。ポリイミド,CFRP(カーボン繊維強化)ではセレーションが見られた。エポキシ樹脂では1.110radの吸収線量で破断応力が顕著に減少した。GFRP(ガラス繊維強化),CFRP,ポリイミドの機械的性質も僅かに減少したが、この線量内では良好な耐照射性を持つことがわかった。
加藤 輝雄; 高村 三郎
低温工学, 14(4), p.178 - 183, 1979/00
核融合炉用超電導磁石の構成材料としての有機絶縁材料を約5Kで原子炉照射した後、液体窒素温度でその機械的性質に対する照射効果を調べた。線,および速中性子による吸収線量が1.110radでエポキシ樹脂の破断応力や降伏応力は顕著に減少した。また、この照射量でFRP(繊維強化樹脂)とポリイミド系の高分子は良好な耐照射性を示した。